紀元前5世紀にエジプトを旅行したギリシャの歴史家ヘロドスは、
当時のミイラ作りの秘法を記録している。そのなかに、死体の腹部
を「パーム・ワイン」で洗ってから、香料を詰め込むとの一節がある。
ヘロドトスのいうパーム・ワインとはいったいどんなワインだったの
でしょうか。
中東の砂漠には、現地でデート・パームと呼ばれるナツメヤシが
生えている。この木は船や建築物の材料となり、葉は屋根をふいた
床材となります。
また果実はパン、木が出す樹液は蜜や酢、種子は家畜の餌といった
具合に、じつに用途が広く、ペルシャ人はこの木に360通りの使い道
があると伝えられているほどです。
このナツメヤシの花から作ったワインが、パーム・ワイン。
古代オリエント物の映画で登場人物が飲む酒は、このパーム・ワイン
であることが多いです。
パーム・ワインの製法はアラビア人に伝えられ、インド、東南アジアは
おろか日本まで広がりました。かつて日本には「チンタ」「アラキ」と呼ば
れる酒がありました。あれがミイラをつくる際につかうパーム・ワインの
末裔です。
参考までに・・
2011年03月08日
ミイラ作りに欠かせないワイン
posted by 近鉄八尾中央口センター at 20:34
| ヨッパライ